契約種類は4つ!

メリットやデメリット

仕組みとは?

 

売掛債権を早期に現金化する「ファクタリング」には、大きく4種類に分かれています。

 

それぞれの仕組みを知っておくと、

自分の業界でどういうファクタリングが効果的か、

ある程度納得感を持って実行することができるようになります。

 

ファクタリングにどういった種類があるのか、

自分にとってもっともよいファクタリングは何なのかを知りたい人に向け、

それぞれのメリット・デメリットを踏まえて

4種類のファクタリングについて解説していきます。

 

 

ファクタリングの種類


ファクタリングとは、一般的に「売掛債権を早く現金化する手段」です

共通項としては、企業が売掛債権を早く・確実に現金化する目的で行われます。

 

ただし、ファクタリングの仕組みにもいろいろなものがあり、

買い取る債権の種類や売買の方法によって、4つに分かれます。

 

「債権を現金化する」という大きな部分は同じなのですが、

細かい部分に違いがありますので、知っておくと理解が深まります。

具体的には、以下の4つに分かれています。

 

一括(売買)ファクタリング

医療ファクタリング

国際ファクタリング

保証ファクタリング

 

 

ここからさらに、一括ファクタリングは2種類、

医療ファクタリングは3種類に細分化されます。

 

それでは、まずは基本の一括ファクタリングを詳しく紹介します

 

 

一括ファクタリング


一般的に「ファクタリング」というとこの一括ファクタリングを指すことが多いです。

 

企業が持つ売掛債権を、ファクタリング会社が買い取るサービスです。

対象となる企業は「売掛債権を持つ企業や個人」と、非常に幅広いです。

 

手形決済、手形割引よりも安価な手数料かつスムーズなやりとりができるため、

近年急速に知名度を上げています。

一括ファクタリングには2社間、3社間の種類がありますので、

それぞれの特徴を説明していきましょう。

 

 

 

3社間ファクタリングとは


「ファクタリング」としてもっともポピュラーなのが、

3社間ファクタリングです。

 

3社間とは、

 

申し込み会社

ファクタリング会社

売掛先の企業

 

上記の3社が合意の上で実行するファクタリングのことで、

3社間しか取り扱っていないファクタリング会社も多いです。

 

 

3社間ファクタリングのメリット


後述する2社間ファクタリングと比較して、3社間には以下のメリットがあります。

 

手数料が安い

審査が非常に通りやすい

 

まず、手数料が非常に安いという点は、ファクタリングを行う上で大きなメリットです。

 

近年では、手数料2%台、掛け率90%で債権を買い取ってくれるファクタリングサービスも登場しているなど、キャッシュフロー手段としてはかなり有力な候補になっています。

 

さらに、売掛先が債権譲渡通知に直接承認する形式のため、

貸し倒れのリスクもなく、審査は基本的に銀行融資と比べ、かなり緩いです。

 

 

3社間ファクタリングのデメリット


しかし、いくつかデメリットもあります。

デメリットは以下の2つです。

 

・取引先に知られる

・2社間に比べると時間がかかる

 

 

まず、ファクタリングを利用した事実が取引先企業に知られてしまうという点です。

取引先に知られてしまうと、

「売掛債権をわざわざ現金化しなくてはならないなんて、

よほど資金繰りに困っているんじゃないか?」

と勘ぐられ、今後の取引に支障をきたすケースが考えられます。

 

海外では当たり前のサービスですし、

最近ですとファクタリング会社側が一緒に売掛先に出向いて事前説明を行ってくれるなど、対応策もいくつか出ていますのでファクタリングの認知度が上がればこの問題は自ずと解決されていくのではないかと思います。

 

ただし、ファクタリングは対面での面談が基本ですので、

どうしても即日~数日での実行とはいかなくなります。

一刻でも早くファクタリングしなくてはならないのであれば、

2社間ファクタリングのほうが平均して実行までのスピードは早いです。

 

 

2社間ファクタリングとは


 

売掛先(取引先)を介さず、

申し込み会社とファクタリング会社だけでやりとりするのが2社間ファクタリングです。

 

 

近年ファクタリング市場が大きくなっているのは、

この2社間ファクタリングが注目されているためです。

 

3社間と比べて、売掛先に知られるリスクを回避でき、

審査さえ通ればスピーディーに債権を現金化できるというメリットがあります。

 

ただし、売掛先が倒産してしまう、一旦譲渡人側に振り込まれる売掛金を、

譲渡人がそのまま持ち逃げしてしまうなど、ファクタリング会社にとっては

「貸し倒れ」するリスクを考えねばならない手法でもあります。

 

したがって、もしそういう事態が起こったときのため、

リスクヘッジとして手数料は平均して高くなる傾向にあります。

また、現在ファクタリングは法令が施行されておらず、

金融関連法(貸金業法・出資法など)は適用されていない状態にあります。

 

ですが、もし将来的に金利法が適用されれば、

一般的な2社間ファクタリングの手数料(15~25%)は法外な金利となってしまいます。

 

こうした将来的なリスクを鑑みて、大手企業は参入していないという現実も抱えています。

 

 

2社間ファクタリングのメリット


2社間ファクタリングのメリットは、以下の3つです。

 

スムーズに資金調達ができる

取引先に知られる心配が無い

 

2社間ファクタリングのニーズが高まっている要因として、

日本ではまだまだファクタリング利用=資金繰りが厳しい状況にある

という受け取られ方をするという面があります。

 

 

 

実際そうである企業も多いのですが、ファクタリングは至極まっとうな資金調達手法です。

 

そのため、売掛先の企業に知られず、スムーズに現金化ができるという点は会社にとって大きなメリットでもあります。

 

 

2社間ファクタリングのデメリット


一方、デメリットは手数料が高いという点です。

 

 

3社間ファクタリングの手数料(3~8%)と比べて、

2社間ファクタリングの手数料は15%~25%。

 

もちろん、状況によってはもっと高くなる場合もありますし、継続して利用すれば10%以下になる場合もあります。

ですが、手数料が高く実際の取り分は少なくなると言うことは注意が必要です。

 

 

適したファクタリング実行を心がける


 

 

ファクタリングには以下の4種類があり、いずれも取り扱う債権や対象とする企業が異なります。

 

一括ファクタリング

医療ファクタリング

国際ファクタリング

保証ファクタリング

 

 

一般的に「ファクタリング」として知られるのが一括ファクタリング、

国保/社保から医療報酬保険を買い取るのが「医療ファクタリング」です。

コレに関しては、「資金調達」という目的でおおむね共通しています。

 

対して、「国際」「保証」は少々異なります。

「国際ファクタリング」は、資金調達というよりは、

輸出業界において「海外からの債権」という回収しにくいモノを、

ファクタリングを使うことで確実に回収できるようにするのが目的です。

 

「保証ファクタリング」は、建設業界の「保険」のような存在です。

着工から竣工(入金)までの長いスパンの間に、もし依頼先が倒産してしまった時、

はじめて効果を発揮するファクタリングとなります。

 

このように、それぞれのファクタリングには、一長一短あり、役割も異なります。

2社間か3社間か、どのファクタリング会社に依頼するか、は事前にリサーチして細かく決めておくよう心がけましょう。

 

 

医療・国際・保証のファクタリングについては別ページで詳しく纏めてますので、

それぞれの特徴を理解し、業界にあった確実な資金調達手法を

知識として知っておきましょう